一枚の革からモノを作り出す想像力。Munekawaの製作風景
Munekawaでは一枚のレザーシートから型を抜いて様々なアイテムを製作しています。
型を抜くときに使用するのが「タガネ」と呼ばれている金属の型です。
この金属型と「クリッカー」というプレスする機械を使用して革を抜いていきます。
アイテムの形状や工程に応じて複数のタガネを使い分けています。
例えば、2枚の革(表と裏)を貼り合わせたものの型を抜くときは、一度大枠で型を抜いてから「本抜き」用の型を使います。これで裏と表の革が寸分の誤差もない状態にまで持って行くことができます。
こちらのタガネは「カードケース Tuck」のタガネです。
縫い合わせる前がこんな感じです。一見すると完成形のイメージとはほど遠いですが、勿論カードケース Tuckが持つ機能性はこの時点ですでに生まれています。
普段出し入れする事の無いタッチ式のIC型定期券がスッポリ収まる幅のポケットや反対に出し入れして使う磁気型定期券は取り出しやすいように15ミリほど頭がはみ出るように設計しています。
色々な使用シーンを想定したミリ単位の設計を前提とした、様々なタガネを使用してMunekawaのアイテムは作られています。
レザーシートを余す事なく使うのも製作の上で重要なスキルです。また、どうしても発生する端材を見て「なんとかできないか」と考えた末に生まれたものもあります。
生活の役に立つアイテムを考える想像力。資材を無駄なく使う為の工夫。そうしたアイデアの数々が一枚の革から沢山のアイテムを生み出す為の原動力となっているのだと思います。